NPO法人 地球のステージ
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更新: 2005年8月26日
 
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パレスチナのもう一つの壁

イスラエル政府がヨルダン川西岸に建設している巨大な壁が最近話題になっている。だが実はパレスチナにはもう一つの壁の問題がある。ガザ地区最南部の町ラファとエジプトの国境線沿いには高さ8メートルの鉄の壁が建設されている。建設は約1年半前に始まり、すでに7〜8キロの距離を走っている。

この鉄の壁は、ラファとエジプトの本来の国境線より約20〜50メートルほどパレスチナ側の土地に食い込んで建てられている。そして、壁とラファ住民の間に無人地帯を確保するために、さらに70メートルほどパレスチナ側の土地が強制的に空けられている。その敷地内にあった本当に数多くの家屋が破壊され、多数の人々が住まいを失ってしまった。(国連の2004年1月の報告によると、2000年10月から現在までの間に約1万人のラファ住民が住まいを失ったという。)

パレスチナのもう一つの「壁」

ラファとエジプトの国境線沿いに建てられているこの鉄の壁を建てるために、イスラエル軍は多くの家屋を破壊し、土地を奪ってきた。このように、日中もイスラエル軍の戦車は壁付近を走り回っている。



フロントラインのワークショップに参加している青少年はみんなまさにこの壁の近辺から来ている。彼らは世界が目を向けていないラファの壁の現実を絵と文章で説明してくれた。その中から幾つかをここで紹介したい。

【女子】

イスラーム・ムガイヤル(13才)

私はパレスチナの子。私は昔の家に住んでいたころは幸せだった。あの家はイスラエル軍に破壊された。私は自分の幼年時代を悔んでいる。ユダヤ人は私たちとエジプトの間に壁を建てている。私たち子どもたちは彼らに何もしていないのに、イスラエル人たちは私たちをみんなテロリストって呼んでいる。でも私たちはうろたえない。きっと勝利は私たちの元に来る。
私は世界に聞きたい。あなたたちはこの壁についてどう思う?この壁について、あなたたちは何も知らないでしょう。私がここで教えよう。アラブ諸国、あなた達はお金に惑わされてパレスチナのことを忘れてしまっている。ユダヤ人はこの壁を建てた時、たくさんの家を破壊して、多くの家族が自分達の家から逃げ出さなければならなかった。


ファーティマ・アブ・イアベイド(14才)

アラブ諸国よ、私たちラファの人々と共に立ち上がってください。イスラエルはラファに壁を建てている。この壁は私たちに多くの問題を起こしている。世界は西岸に建てられている壁には反対している。私たちもその壁に反対している。でも、世界はなぜラファにある壁には反対してくれないの?
イスラエルは2002年のイード・アル・フィトル[断食月後のお祭り]の間にこの壁を建設し始めた。このイードはそれまでのイードと全く違っていた。このイードは恐怖に満ちていた。多くの人々が自分の家から逃げ出していった。イスラエルが壁を建てていた間、ずっと銃声が続いていた。この壁の中には戦車が侵攻して来られるように幾つもの扉が設置されている。お陰で今は戦車がもっと簡単に私たちのところに侵攻して来られる。
そして、彼らはこの壁の裏に町の全てを監視するために幾つもの監視塔を建てた。イスラエル軍はこれらの監視塔から毎日、住宅に向けて銃声を鳴らせている。私の家の中では、誰も壁に面している部屋には入れない。壁に面している部屋に入って窓から外を見ようとすると、監視塔から撃ってくる。私たちは家の屋上にも上がれない。夜になると、必ず家の電気を全て付けなければならない。電気が消えてる部屋にいたら、もしかするとイスラエル軍が私たちを武装組織の戦士と誤解して、私たちを撃ってくるかもしれないから。
アラブ諸国と国連にお願いしたい。この壁の建設を止めて私たちの人権を返してください。私たちは人間であり、モノじゃない。動物じゃない、とあえて書かなかったのは、動物には権利はあるけど、私たちにはないから。もう書くのはこれくらいで充分。でもこれ以上書こうと思えば、本を1000冊書けると思う。

アラッ・バルフーム(14才)

昔、私は幸せだった。でもイスラエル軍が壁を建て始めた時から私の人生は幸せから悲しみと化した。彼らは多くの家、多くの土地を破壊していった。人々は自分たちの家から逃げ出して、他の家に行かなければならなくなった。私もその中の1人だった。
ラファの子どもたちのほとんどはシャヒードになりたがっている。彼らの人生があまりにも辛いから。毎日人は殺され、家や土地が破壊されていく。ここでは、赤ん坊でも「占領」の意味が分かるようになる。
子どもたちは戦車の音が聞えると家から出るのを恐れて、敵から守ってもらおうとお母さんやお父さんのところへと逃げる。小さな子どもたちが外で遊んでいると、彼らはいつもシャヒードとヤフード[ユダヤ人]ごっこをして、撃ち合いごっこをしている。イスラエル人は人殺し、家屋破壊、土地破壊を続けて、小さな子どもたちは怯えている。私も怯えている。



【男子】

マフムード・ランティーシ(14才)

壁の裏にはたくさんの監視塔があって、兵士はそこから誰でも撃ってしまう。特にそっちに目を向ける人たちを撃つ。弾は武器を持っていない人たちに中っている。ある時、家の屋上に上がって水タンクを修理しようとしていたら、監視塔から僕に向けて5発撃ってきた。弾が一つ僕のひたいをかすって、血が出た。お母さんはその血を見てひどく動揺してしまった。叫んで、泣いて、心臓発作で倒れてしまった。でも幸い、お母さんは無事だった。 (彼の絵も参照)

それぞれの絵の解説は
(アラビア語式に、右から左へ)、
(1)「ブルドーザは壁を建てるために家を壊している」
(2)「中間テストの前日にも家が何軒も壊された。試験の日、友だちの何人もがテストで良い点数が取れなくて、結果を知った時に泣いていた。」
(3)「お父さんが殺された子どもたちがたくさんいる。多くの人が家から逃げ出さなければならない。外がとても寒い時もある。」



ターメル・アル・カダシュ(14才)

この壁はパレスチナをエジプトから切り離している。この壁は僕たちの悲しみを生み出していている。僕たちを殺し、僕たちを痛めつけている。そして僕たちはこの状況に対してただ立ち止まるだけ。何も出来ない。僕らに何が出来る、何が言える?
僕らはアラブ諸国に、パレスチナ人と共に立ち上がってくれるようにお願いしたい。アラブ諸国に、シャロンにこの壁をラファからイスラエル国内に移すように言って欲しい!この壁は長い間ここに残らないことを祈っている。アラブ諸国、そして世界中の子どもたちに言いたい。壁は西岸にあるだけじゃない、ラファにもあるんだ



ハッサン・アブ・ナダ(13才)

この壁はパレスチナ人に1948年の悲劇を思い出させる。このような家屋破壊、家族破壊は1948年に起きたことととても似ている。ユダヤ人は壁の裏にある監視塔から子どもたちを撃ってくる。彼らはこの壁を建てるために僕らから多くの土地を奪った。これは今でも続いている。彼らはまだ家を壊し続けて、子どもや女性を殺し続けている。これは全ての子どもたちの性格に影響を与えている。僕は世界にお願いしい。ラファに建てられているこの壁を止めてください。この壁を破壊してください。家屋破壊に反対、子どもたちや女性や年寄りを殺すのに反対!




イブラヒーム・エル・フェレア、14歳

破壊された家の前に立っている少女は「イスラエル軍は何の権利もなく家を壊している」と書いてあるバナーを持っている



フィダァ・エル・ジャマル、14才。
左下には壁の近くで撃ち殺されてしまったパレスチナ人を描いている。
パレスティナ事業関連
☆由美のラファ日記☆ ☆活動支援報告 桑山☆
・第1回 03.2.3〜
・第2回 03.7.3〜
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