NPO法人 地球のステージ
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更新:2004年7月24日
 
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 NPO法人「地球のステージ」では、海外において支援活動を行っています。
2003.7.5 カザより
2003.7.7
 ガッサンのワークショップ
2003.7.10
 ガーダはソーシャルワーカー
2003.7.11 海へ
2003.7.11
 伊達な男 ハーディ
2003.7.12 ユミ
2003.7.13 海だ!
2003.7.15
 ガザの海辺から
2003.7.18 平和の貝殻

 

ずっと歌いっぱなしだった  

それこそそのガザのビーチにつくまでの1時間、バスの中はずっと歌声に包まれていた。
わが「Frontline」の少女クラス20にんのうち18人が、7時30分初だというのに6時過ぎにはどんどん集まってきて、本当に心からこの「海へ行こう!!」を待っていたのが分かる。
乗りこむなり、ガッサンがみんなを歌の世界に引き込むが、後は誰彼ともなく、次の歌を始めて、延々と少女たちは歌っていた。
しかし、たった1回、その歌声がやんだところがある。
そう、アブ・ホリのチェックポイントだ。
イスラエル軍が勝手に作った信号機により、ひどいと丸1日以上クルマが止められて動けない最悪の場所だ。
みんな緊張した面持ちでアブ・ホリの方面を見ている。
しかし・・・
今回のロードマップ構想にのっとって、イスラエル軍はガザ地域内の移動の制限を解除し始めている。その影響で、実はアブ・ホリも監視等が撤去され、信号機はあるがもうついていない状況なのだ。
少女たちの緊張した顔に、笑顔が走った。
「やった〜!通れる!!」
本当にうれしそうだった。


桑山もかつて4時間待たされたこのアブ・ホリを1分もしないでかけぬけたバスは、一路、ガザの海に向かった。
なだらかな坂が切れたとき、向こうに青い水平線が見えた。
「海だ!!海だよ!!」
みんなが一斉に叫ぶ。生まれてずっと、ラファという海の街にすんできたのに、彼女たちはものごごろつく頃にはインティファーダが始まっており、海岸線はイスラエル軍に占拠され始めていた。
だから、この数年、海を見れないで来た海の街の少女たち・・・。
本当はラファの海で泳ぎたかっただろうけど、イスラエルの入植地があって不可能である。
でも今回のガザの海だって、何年もこれないでいたのだ。

少女たちは服のままで泳ぐ。
イスラムの規定によって、水着を着ることは許されていないのだ。
一気に服のままで入っていく少女たち。
とってもうれしそうだ。
水の掛け合い、砂の塗りあい、波を乗り越し、沈んでは浮き…。
あっという間に時間が過ぎていく。
この笑顔に会いたかった。
世界の最危険地帯といわれるラファに暮らす彼女たちの、この満面の笑顔。この笑顔のために「地球のステージ」が存在していたっていいと思えるくらいの、美しい笑顔だった。
一時かもしれないこの「平和」な時間が、できればずっと続いてほしい、そう願っているのは、自分だけではない、うちのスタッすべてがそうだったと思う。

午前中泳ぎきって、桑山ももう日焼けでひりひり・・・
日焼け止めは塗っているけれど、そこはやっぱり「地中海の太陽」だからもう防げないくらい、カーンと照っている。
そう、ガザのビーチは地中海なのである。
地中海で泳ぐのは、学生時代に行ったギリシア以来何年ぶりだろうか…
でもあのときの気ままな一人旅とは違って、ここは「心のケア」を目指すNGOの活動として、地中海を泳いでいる。
不思議な気持ちだった。


昼ご飯を手製のサンドイッチでみんな済ませて小休止。
日陰で歌が始まった。
「ドクトルK、うたって!!」
みんなが強力に迫ってくる。
パレスチナの歌は、とにかくテンポが早く、ノリがいい・・・
「地球のステージ」の中でノリのいい曲は…そう「アフリカ」しかないけど、今は歌詞を覚えていない。
さて困った…。
そんなときいつも歌っているのは井上揚水の「探し物は何ですか」
ええい!と、日本語で歌った…ウケたなあ。
音楽は、ここでも国境を越えるのだ。

4時まで泳いで、帰路につく頃にはみんな疲れて寝ている少女もいた。
けれど、みんな満足そうだった。

「心のケア」はいろんな形があっていいと思う。
占領下で行けなかった海に、友達と出かけることを支援するのものまた一つの「心のケア」でいいのではないだろうか。
隣りに大きな国際NGOが支援したサマーキャンプの一団が来ていた。その数はおよそ100人を超えてる大団体だった。
収拾つかずに、パレスチナ人スタッフは棒を持って振りかざし、子どもたちを追っていた。
我が団体は少女クラス20人、少年クラス20人で、合計40人。
けれど棒で追ったりはしない。一人一人とちゃんと個別の付き合いをして関係を深めているのだから…。
「量より質」で勝負のFrontlineの心理社会的ケア・・・。

今日は一人の少女がどうしても輪には入れないでいた・・・。
寺畑さんがケアに入っていた。
他のスタッフも彼女のそんな傾向をちゃんと分かっている。
 
ライフ・セイバーのおじさんに言われた。
「隣の団体は数だけ多くてもう収拾つかないけど、お宅の子どもたちはルール守ってえらいねえ。」

えへん!!
そう、Frontlineの事業は規模は小さいかもしれないけど、手厚いケアを今後も目指すのだ。

けれど、この海行きで、結局は2万円近くの特別出費だった。
来週は少年クラスの20人をつれてまた海だ…

理解と共に、支援金を集めないと・・・。

でも本当に笑顔に救われた1日でした。

桑山紀彦

パレスティナ事業関連
☆由美のラファ日記☆ ☆活動支援報告 桑山☆
・第1回 03.2.3〜
・第2回 03.7.3〜
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