NPO法人 地球のステージ
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更新: 2006年4月20日
 
 
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 NPO法人「地球のステージ」では、海外において支援活動を行っています。
●初めてのムザファラバードでの朝
●サッカー大会開催、
そしてチーム解散
 
 

 
 
          
 
  3月19日(日)

【サッカー練習はお休み】

 朝8時、地震がありました。軽い揺れでたいしたことはないと思っていましたが、午後バザールに行くと、この間まで営業していた店舗2棟が瓦礫の下敷きになっていました。10月の地震でヒビの入った建物や倒壊した瓦礫の多くは修復されないまま放置されており、多くの方々が余震を恐れて、家屋の外(庭や屋上など)でテント生活をしています。あの地震から5ヶ月以上経ちましたが、建物も人々の心も「復興」と呼べるにはまだはるかに時間のかかる状態にあります。

壊れたお店

 


3月20日(月)

朝からの雨のため、練習中止です。
夜、イスラマバードからNICCO佐藤さんが青色のビブス(チーム分けのためのゼッケン)を買ってきてくれました。これで黄色、緑、赤、オレンジと合わせて5色のビブスがそろい、5チームの色分けが可能です。

 




ビブスを着て練習を待つ

 

3月21日(火)

昼過ぎ、キャンプジャパン近くに駐留しているパキスタン軍が撤退するという情報を受けて、ヘリポートや駐車場として使用しているグランドをサッカーのために使わせてもらうため、森尾さんと軍居留地に交渉に行きました。撤退は今月末ですが、今日よりグランドを使用しても良いとのこと。以前に一度交渉していたこともあり。話はすんなりとまとまりました。場所はキャンプより徒歩5分ほどかかりますが、これまでの河川敷のようにごつごつした岩もなく、安全面で改良されました。広くコートを取ることができるのも利点です。
3時からの練習を前に、コート作成用のロープと、注文しておいたシューズをバザールにて購入。キャンプ内のクリニックで新規参加の子どもたちにシューズを配り、いよいよサッカーをする環境が整いました。

今日は練習前に、キャンプ内の多目的テントで日本から持ってきた「世界のスーパープレー」のDVDで見てもらいました。「サッカーとはどんなスポーツか」を少しでもつかんでもらうことが目的です。途中はさまれる日本のCMに惹かれながらも、約25分間プロ選手の動きに見入っていました。その後、簡単なルール説明・確認(手を使わない、キックオフ、スローインの仕方など)を行い、グランドへと移動です。




DVD鑑賞中に、JPF派遣学生さん2人が、10m×20mのサッカーコートを作ってくれました。外枠の他に、センターライン、センターサークル、ペナルティエリアを大まかな長さでかいた簡易なものですが、立派なサッカーコートの完成です。
チームごとにビブスを着てもらい、練習開始です。チーム内の交流を深める目的から前回までの「円形パス」に、「名前を呼んでからパスを出す」というルールを付け加えました。ランダムに集まり、ランダムにチーム分けを行ったので、チーム内でも仲の良い子もいれば全く初対面の子もいます。チーム対戦の前に、もっとチーム内の結束を強めることが最優先だと気づきました。

最後はミニゲームです。子ども同士で行うとボールの蹴りあいになってしまうことに対処するため、今日は「チームジャパン」(森尾さん、JPF学生石川さんと小柴さん、藤丸が5チームと1試合ずつ対戦するようにしました。子どものプレー時間が減ってしまうのが難点ですが、対戦相手であるチームジャパンのプレーを見て、「ただボールを蹴っていてもだめだ」と判断し、ボールをがむしゃらに蹴らないようにし、パスをする子が出てきました。スローインも味方につなげようとします。また度重なる指導の甲斐もあり、ハンドの回数も減りました。腰より上に来たボールを、胸や頭を使うようになったことは大きな成長です。

今回のように、大人が見本となってプレーすることで、口頭で指導するよりも、子どもは学習し上達することがわかりました。特に今日は‘相手’となったことで、ただ「見る」だけよりも効果が大きかったと思います。
キャンプからグランドまでの道は崖沿いの少し危険な道ですが、自然に囲まれ景色がとても美しい道です。子どもの多くは、隣で訓練をしている軍隊を見て興奮したのか、にぎやかに飛び跳ねるように帰っていきました。チームパキスタンの落ち着いたキャプテンワジッドは「so enjoy」といって微笑んでくれました。「また明日3時に!」そう言って、みんなと別れます。

 

シューズ購入

DVD鑑賞


ミニゲーム


チーム・ジャパ ン

 
  3月22日(水)〜25日(土)

いよいよキャンプ住民の帰還が本格的に始まります。

22日は7家族50人、24日は18家族148人が自分たちの村へと帰っていきます。その中に、サッカーに参加している少年3名が含まれていました。練習半ばでチームを去ることになった彼らに対し、出発の朝、参加証明書を渡しました。

これから4月はじめまでに、大勢のキャンプ住民が次々と帰っていきます。サッカーに参加している子どもの中でも、予想以上に多くの子が近日中に帰還する予定があることがわかり、早期にサッカー大会を実施する必要性がでてきました。そこで、当初よりも3週間早く、3月26日(日)にサッカー大会を実施することにしました。理由としては、上記の「帰還」の他に、「子どもが試合をしたがっている」こともあります。今日の練習の帰り道にも多くの子どもがそう言いながら帰っていきました。練習よりも試合の方がおもしろいのはどのスポーツでも同じだと思いますが、サッカーに馴染みのないカシミールの子どもにとっては特に試合がしたくて仕方ないのだと思います。

試合日程も決まったところで、残りの練習を少しでも楽しんでもらおうと、24日は練習内容を工夫してみました。ペットボトルを3本並べて5m離れた位置からボールを蹴って当てる、名づけて「サッカーボーリング」です。多くの子どもがゲーム感覚で楽しく取り組むことができ、また次第にまっすぐボールを蹴れるようになりました。また、それをそのままヘディングの練習に応用すると、みんなどんどんヘディングができるようになっていきます。みんな列をつくってきちんと順番を守り、うまく蹴れたか、ヘディングでボールを前に飛ばせたか、ということに一喜一憂します。

23日はパキスタン建国記念日のイベントが催され、24日は帰還セレモニーが催されましたが、こういったイベントの一つとして、子どもたちがサッカー大会を楽しみ、良い思い出をつくって帰還してもらえればと思います。
あとはただただ天候だけが心配…、と思っていたら、サッカー大会前日の25日、5日ぶりに雨が降りました。大きな不安を胸に大会当日の朝を迎えます。(続く)


帰還バスがやってきた


サッカー練習場へ続く道

 
 


帰還する子どもたち


  藤丸健太郎
2006.4.1

 

 

 
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