3月21日(火)
昼過ぎ、キャンプジャパン近くに駐留しているパキスタン軍が撤退するという情報を受けて、ヘリポートや駐車場として使用しているグランドをサッカーのために使わせてもらうため、森尾さんと軍居留地に交渉に行きました。撤退は今月末ですが、今日よりグランドを使用しても良いとのこと。以前に一度交渉していたこともあり。話はすんなりとまとまりました。場所はキャンプより徒歩5分ほどかかりますが、これまでの河川敷のようにごつごつした岩もなく、安全面で改良されました。広くコートを取ることができるのも利点です。
3時からの練習を前に、コート作成用のロープと、注文しておいたシューズをバザールにて購入。キャンプ内のクリニックで新規参加の子どもたちにシューズを配り、いよいよサッカーをする環境が整いました。
今日は練習前に、キャンプ内の多目的テントで日本から持ってきた「世界のスーパープレー」のDVDで見てもらいました。「サッカーとはどんなスポーツか」を少しでもつかんでもらうことが目的です。途中はさまれる日本のCMに惹かれながらも、約25分間プロ選手の動きに見入っていました。その後、簡単なルール説明・確認(手を使わない、キックオフ、スローインの仕方など)を行い、グランドへと移動です。
DVD鑑賞中に、JPF派遣学生さん2人が、10m×20mのサッカーコートを作ってくれました。外枠の他に、センターライン、センターサークル、ペナルティエリアを大まかな長さでかいた簡易なものですが、立派なサッカーコートの完成です。
チームごとにビブスを着てもらい、練習開始です。チーム内の交流を深める目的から前回までの「円形パス」に、「名前を呼んでからパスを出す」というルールを付け加えました。ランダムに集まり、ランダムにチーム分けを行ったので、チーム内でも仲の良い子もいれば全く初対面の子もいます。チーム対戦の前に、もっとチーム内の結束を強めることが最優先だと気づきました。
最後はミニゲームです。子ども同士で行うとボールの蹴りあいになってしまうことに対処するため、今日は「チームジャパン」(森尾さん、JPF学生石川さんと小柴さん、藤丸が5チームと1試合ずつ対戦するようにしました。子どものプレー時間が減ってしまうのが難点ですが、対戦相手であるチームジャパンのプレーを見て、「ただボールを蹴っていてもだめだ」と判断し、ボールをがむしゃらに蹴らないようにし、パスをする子が出てきました。スローインも味方につなげようとします。また度重なる指導の甲斐もあり、ハンドの回数も減りました。腰より上に来たボールを、胸や頭を使うようになったことは大きな成長です。
今回のように、大人が見本となってプレーすることで、口頭で指導するよりも、子どもは学習し上達することがわかりました。特に今日は‘相手’となったことで、ただ「見る」だけよりも効果が大きかったと思います。
キャンプからグランドまでの道は崖沿いの少し危険な道ですが、自然に囲まれ景色がとても美しい道です。子どもの多くは、隣で訓練をしている軍隊を見て興奮したのか、にぎやかに飛び跳ねるように帰っていきました。チームパキスタンの落ち着いたキャプテンワジッドは「so enjoy」といって微笑んでくれました。「また明日3時に!」そう言って、みんなと別れます。
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