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前日夜まで激しく降っていた雨が、大会当日の朝はやんでいました。まだ雲の多く残る空ですが、晴れてくる兆しがあります。15時からのサッカー大会に向けて、12時ごろグランドコンディションの視察へ行ったところ、多少ぬかるみはあるものの、比較的乾いたスペースを使えることになりました。大会決行です。その足でキャンプに行き、前回練習に来ていなかった子に残りのチラシを配りながら、「今日は試合できるよ!」と言ってまわりました。天候が微妙なので、どのくらい集まるか大変不安です。
きちんと試合になるだろうか、ちゃんとパスをするだろうか、どこが勝つだろうか、盛り上がるだろうか、家族の人も来てくれるだろうか・・・不安と期待は尽きませんが、空が明るくなっていくことに胸がわくわくします。来週月曜日、火曜日には多くの子どもが帰ってしまうので、今日は絶対みんなでサッカーを楽しみたいです。
藤丸とは別行動で、14時よりJPF学生さん協力のもと、キャンプ内学校テントでチームフラッグの作成が行われました。チーム内の結束を深める目的の一環です。サッカーボールや草木の絵を描いたり、自分の名前や「Japan」の文字を書いたりして、とても楽しい5枚のチームフラッグ(+チームジャパンフラッグ1枚)が完成しました。それを持って15時、グランドに集合です。 |
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相変わらず雲の多い空ですが天気は良好、子どもの参加率もこれまでで一番良いです。不安の種は2つとも解消されました。グランド周辺には大人や小さな子どもも何人か集まってきています。みんなで協力してコート作成後、ビブスを着てチームごとに並び、森尾さんからルールの説明及び確認です。
主な内容は以下の通りです。
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- 1試合10分
- 1チーム2試合はできる。→キーパーはしたことがない人がするように。
- 笛が鳴ったらプレーを止める。
- 笛が鳴ったらプレーを始める。
- キーパーは枠内でのみ手を使える。枠の外に出てもいいけど、手は使えない。
- キーパーはキャッチしたら投げてもいいし、蹴ってもいい。
- 引き分けの場合はPK戦。
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もちろん、手は使わない、パスをしよう!
優勝チームには賞品として、前回使用したサッカーボールを1人1個プレゼントすることにしました。それを発表するとみんなさらに大盛り上がりです。
組み合わせ抽選の結果、1試合目は「オーストラリアvsシャヒーン」、2試合目は「パキスタンvsカシミール」、バハダールは1試合目の勝者との対戦です。5チームによるトーナメント戦ですが、1チーム2試合はできるようなっています。調整のためチームジャパンもスタンバイ。また前回のサッカー大会に引き続き、人数のバランスを見て、各チーム日本人枠が一つ用意されました。 |
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1試合目は、0-0でPK戦の結果シャヒーンの勝利、2試合目も0-0のPK戦で、結果カシミールが勝ちました。ついボールに集まってしまいがちですが、以前とは違い、相手ゴールめがけてボールをがむしゃらに蹴ることは明らかに減り、余裕があれば味方につなげようという意図がみられます。またチーム内でハンドをした子がいた場合、声をかけて注意し合い、スローインやゴールキックの際に作戦を立てあう場面もありました。これは「協調性」「相互扶助」「集団で協力してスポーツをする自覚」の面での大きな成長です。
PK戦では、一本一本のキックに、味方も敵も、外で見ている他のチームの子どももみんな一喜一憂していました。試合の中でのゴールで勝敗が決まらないのは残念ですが、PK戦は大変盛り上がる一瞬です。
3試合目の「シャヒーンvsバハダール」ではついに点が入りました。バハダールが1点を守りきり決勝に進出です。決勝戦は「バハダールvsカシミール」になりました。
日本人枠でNICCOより森尾さん、林田さん、別段さんも参戦です。あと、JPF学生さんや他の日本人スタッフの方々にも参戦していただきました。 |
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心配していた天候ですが、途中幾度か雨が軽く降ったりやんだりする中、大会を進行してきましたが、4試合目「オーストラリアvsパキスタン」の試合中に激しいにわか雨のため一時中断し、そのままグランド不良のためノーゲームとなりました。
この4試合目では、特に楽しい声が聞こえていたので本当に残念です。例えば、審判である藤丸の「〇〇チームのスローイン!」といった声に、両チームの子どもが「〇〇チーム!〇〇チーム!」といって反応し、次のプレーに移っていく様子が見受けられました。様々な場所からキャンプジャパンに集まってきた子どもたちが、サッカーという一つのスポーツを通して交流していることに改めて感慨深くなった矢先での中断でした。
中止や延期も検討された結果、グランド不良ですが雨がやんだため、決勝戦はPK戦で行われることになりました。チーム全員がキッカーです。決めたりはずしたりが続いた結果、5対4の僅差でチームバハダールの優勝が決まりました!
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最後に、賞状と賞品の授与です。賞状は、前回大会の賞状にチーム写真を貼り付けるなどした改良版です。今回のサッカー大会を、共に楽しんだチームメイトと共に覚えていて欲しいとの思いから作成しました。また賞品は、各チームに1つトロフィーをあげるのをやめて、優勝チームにはサッカーボール、準優勝チームにはテニスボール、その他の3チームにはスーパーボールをプレゼントしました。優勝チームとその他のチームの差が出てしまいましたが、前回大会から残っているボールをここに残すことを考えた場合、子どもたちに持っていて欲しいとの考えから決断しました。 |
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このサッカー大会を通じて、子どもたちが得たものは何でしょうか。果たしてどのぐらいの効果があったのでしょうか。わずか10日間の実施期間ではそれを数値化し、測定するのは難しいと思います。ですが、あの地震をきっかけにパキスタンカシミール各地から1ヶ所に集まり、そして帰っていく前に、サッカーという集団スポーツを通し交流して、友だちを作って、そして一生懸命走り回ってボールを追いかけて、そしてまた友だちと交流を深めました。
「密集型避難民キャンプ」は、世界中、地球上に、数え切れないほどたくさんあります。スマトラ沖地震・津波やイラン地震の被災者、スーダンやアフガニスタンの難民の人々。今挙げたのはほんの一部で、他にも実に多くの人々がそこでの生活を強いられています。パキスタンムザファラバードだけでも、いくつものキャンプを目にします。
僕が活動できたのは、そのうちのほんの1つのキャンプです。しかしこの10日間、多くの子どもがサッカーを通して多くのことを学んでいく姿をこの目で見てきました。友だちとの交流、他のチームが練習中に「待つ」ということ、走り回りボールを追いかける楽しさ、思い通りにいかない難しさ、「サッカー」というスポーツ・・・彼らに僕らが関われたこともまた事実です。彼らが学ぶと同時に僕もまた、彼らの笑顔、笑い声、様々な表情から多くのことを学ばせてもらいました。彼らはこれから自分たちの村に帰っていきます。今回のような遊び場が保障されているわけではありませんが、このサッカー大会の思い出を胸にこれからもたくましく生きてほしいと願うばかりです。 |
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今回のサッカー大会を実施するまでに、本当に多くの方々からの温かいご支援・ご協力をいただきました。NICCOスタッフ森尾さん、林田さん、別段さん、佐藤さん、JPF派遣学生の小柴さん、石川さん、現地スタッフのサダカット女史、そして遠く離れた日本より力強いアドバイスを送っていただいた桑山さん、また温かく見守っていただいている日本のみなさま、とても協力的なパキスタンの方々に、改めて厚く御礼申し上げます。
そして、サッカーに参加してくれた元気なみんな、本当にありがとう。 |
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